ルイは鷹を呼ぶ
一次創作サークル
花魁道中いろは唄 用語集
このページでは白鷹作「花魁道中いろは唄」に使われている漢字のフリガナや軽い意味を掲載しております。
話数毎に掲載しておりますので、行う台本のリンクを押してご確認ください。
作品の中で読めない漢字や追加してほしい漢字がございましたら、
この辞典ページに掲載させていただく参考とさせていただきますので下記にご連絡ください。
〇連絡先
白鷹 嵩音ルイ
一葉
【一葉】いちよう
花魁道中いろは唄の造語。本編話数の読み方。
【若山】わかやま
尾張地方にある幕府公認の遊郭。この物語の舞台となる。
物語上、架空の遊郭。
【有為】うい
因縁(いんねん)によって生じた、生滅・変化してやまない現実のありさま。
いろは唄の六葉のタイトル。
【花町】はなまち
ここでは遊郭を差す。または、花柳界である地区。
待合・芸者屋・料理屋などの集まっている町。
【遊郭】ゆうかく
女郎屋が集まっている地域。
その他、『色里(いろざと)』『廓(くるわ)』などと呼ぶこともある。
【島原】しまばら
京にあった幕府公認の遊郭。
【吉原】よしわら
江戸にあった幕府公認の遊郭。
【新町】しんまち
大阪にあった幕府公認の遊郭。
【大門】おおもん
遊郭から出入りできる唯一の門。通常、ここ以外からの出入りは許されていない。
【お歯黒溝】おはぐろどぶ
女郎足抜け防止の為に遊郭の周囲をぐるりと囲った堀。
対して深くはないが、越えるのは困難を極めた。
【苦界】くがい
苦しみが絶えない生の事。総じて人間界を差す。女郎となった者の年季を差す事もある。
【女郎】じょろう
遊郭で遊客と枕をともにした女。 花魁や遊女、娼妓など階級がある。
二葉
【二葉】によう
花魁道中いろは唄の造語。本編話数の読み方。
【新造】しんぞ
突き出し前の見習い女郎。座敷には出るが客と枕は共にできない。振袖新造と留袖新造がいる。
【禿】かむろ
新造出しする前の15歳までの娘。引っ込み禿と言われる禿は見世が期待する将来有望な娘。
【老舗】しにせ
数代続いて繁盛し、有名になっている店。昔から長く続いて信用ある店。
【店】たな
商家の商売をする為の店舗。現在の様に品物を並べる所もあるが基本的には取引主体で商売をする。
【反物】たんもの
一反ずつになっている織物。大人物の和服一枚分として売る。
基本は反物を選び仕立てるまでが商売。
【友禅染】ゆうぜんぞめ
京の有名な染の反物で非常に高値。扇絵の画風を小袖の文様に応用して染色した特徴のある染物。
【別嬪】べっぴん
美人。主に女性に使うが稀に女性の様に美しい男性にも使われる。
【執心】しゅうしん
ある物事に強く引かれ、それが心から離れないこと。執り付かれた様子。
【遂げる】と-げる
ある事をして、一つの目的・終局に達する。
【褥】しとね
寝具。転じて就寝時以外男女の性技に使用する事から性行為の代名詞としても使われる。
【石楠花】しゃくなげ
花の名前。花魁道中では蓮太郎の母花魁の事。非常に美しかった事で有名。
【八重】やえ
惣一郎の婚約者の名前。松川屋の大旦那の娘。
【間夫】まぶ
女郎の恋仲の男。情夫(いろ)とも呼ばれる。
【戯言】ざれごと
たわけた言いぐさ。ばかげた言葉。
【破瓜】はか
処女膜が破れること。初めての男性経験。
【お茶挽く】お-ちゃ-ひ-く
遊女などに客がつかず、商売が暇なこと。お抹茶を挽く作業が大変暇な事から引用された。
【暖簾】のれん
商店の軒や店先に日除けとして張る布。多くは屋号などを記した。
屋号が記されている為、店の格式・信用の事を言う。
【金平糖】こんぺいとう
ポルトガルからの輸入品の砂糖菓子。
原材料は上白糖で製造も大変で非常に高級な為、庶民には手の届かないもの。
【詮なき】せん-なき
無益。やる甲斐もない、くだらない様。
【手管】てくだ
人をだまして、上手く操る手際。
【千差万別】せんさばんべつ
差異・種別が非常に多いこと。
【切れ文】き-れ-ぶみ
客が懇意にしていた女郎と手を切る為に差し出す手紙。三行半(みくだりはん)で記載される。
【華屋】はなや
若山遊郭の中にある妓楼。格は大見世。若山内で随一の見世
【大野木屋】おおのぎや
若山遊郭の中にある妓楼。格は中見世。
【初見世】はつみせ
遊女が初めて店に出て客をとること。
【番傘】ばんがさ
竹骨に紙を張り油をひいた、実用的な雨傘。
花魁道中の際に花魁の日除けとして後ろから差し掛ける為にも使用する。
【仲睦まじい】なかむつ-まじい
間柄が親密である、とても仲がよい
【聡い】さと-い
聡る事が早い。かしこい。利口な事
【遊郭】ゆうかく
女郎屋が集まっている地域。
その他、『色里(いろざと)』『廓(くるわ)』などと呼ぶこともある。
【若衆】わかしゅう
楼閣で働く男の事。年齢関係なく若衆と呼ばれる為、年の行った男性でも若衆と呼ばれる。
男衆(おとこし)とも。
【苦界】くがい
苦しみが絶えない生の事。総じて人間界を差す。女郎となった者の年季を差す事もある。
【不憫】ふびん
かわいそうなこと。あわれむべきさま。
【生娘】きむすめ
男性経験を持たない女性。
【心を遣った】こころ-を-や-った
心をそちらに送る、行かせる。多くは惚れる、恋すること。
【堅気】かたぎ
まともな職業に従事していること。その人。
【佳人】かじん
美女、美人。
【伏見町】ふしみちょう
若山遊郭内の通りの名前。中見世小見世が並んでいる通り。
【張見世】はりみせ
遊郭で、遊女が往来に面した見世先に居並び、格子の内側から自分の姿を見せて客を待つこと。
半籬、総籬
【八文字】はちもんじ
遊女が揚屋入りする際の歩き方。京風は内八文字、江戸は外八文字。
【三枚歯】さんまいば
歯は下駄の台を支える部分。高下駄はこれが3枚付いている。
【抜け作】ぬ-け-さく
間抜けな人をあざけっていう語。
【陥れて】おとしい-れて
1.穴の中に落ちこませる。
2.だまして窮地におちこませる。計略にかける。
【煌々】こうこう
キラキラと光り輝くさま。 同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
【嫌疑】けんぎ
悪い事をしたのではないかという疑い。
【騙る】かた-る
うまい事を言ってだます。
【紅花】べにばな
きく科の越年生植物。夏、紅色を帯びた黄色の頭状花が咲く。
花から染料の紅を、種子から油をとる。
【花町】はなまち
ここでは遊郭を差す。
または、花柳界である地区。待合・芸者屋・料理屋などの集まっている町。
【苛まれた】さいな-まれた
苦しめて悩ませる。いじめる。『良心に―・まれる』
【煙管】きせる
刻みタバコを吸うための道具。
普通、タバコをつめる雁首(がんくび)・吸い口、それらをつなぐ羅宇(らう)から成る。
三葉
【三葉】さんよう
花魁道中いろは唄の造語。本編話数の読み方。
【華屋】はなや
若山遊郭の中にある妓楼。格は大見世。若山内で随一の見世
【菖蒲】あやめ
あやめ科の多年生植物。ショウブとも読むが今回はアヤメ。華屋花魁の名前。
【勘八】かんぱち
魚。今回は人の名前。
【見世】みせ
楼閣の事。
【大門】おおもん
遊郭から出入りできる唯一の門。ここ以外からの出入りは許されていない。
【廓】くるわ
女郎屋が集まっている地域。遊郭(ゆうかく)とも呼ぶ。
【大罪】たいざい
重大な罪。
【咎め】とが-め
過ちや罪を責めること。非難または処罰。
【花魁】おいらん
格の高い女郎。遊郭で遊客と枕を共にするが、一見(いちげん)では相手にされない。
初回、裏、枕と回を重ねてようやく客の相手をする。若山遊郭の中でも数が少ない。
【行水】ぎょうずい
多種な意味があるがこの話では、女性の月経の事。
【間無し】まな-し
暇や間を置かず物事に集中したり、連続して物事を行う様。
【好敵手】こうてきしゅ
試合や勝負事で、力が同じくらいの、よい相手。外来語ではライバル。
【先達】せんだつ
先にその道に通達して、他を導く人。先輩。
【格子】こうし
細い木などをたてよこに、間をすかして組んだもの。
建具として戸・窓などにとりつける。張見世の前に張られる。
【間夫】まぶ
女郎の恋仲の男。情夫(いろ)とも呼ばれる。
【仇を返す】あだ-を-かえ-す
恨み、かたき。因縁めいた仲にも使う。
【主様】ぬしさま
相手を目上に見た謙譲呼び。
【娶る】めと-る
妻として迎える。
【坐する】ざ-する
座る。
【金子】きんす
金目の物。
【花実】はなみ
植物の花や実の事。転じて、物事の成果。
【馳走】ちそう
客への供応。転じて、りっぱな料理。
【不夜城】ふやじょう
灯火が多く明るく輝いて夜でも昼と同じように明るくにぎやかな場所。
【夫婦】めおと
夫婦(ふうふ)。
【袂】たもと
和服の袖の下の袋状の所。袖の下、とも言う。
【違えて】たが-えて
間違える、誤る。特に、意向や約束にそむく。反する。
【殺生】せっしょう
生き物を殺す事。また、残酷なこと。むごいこと。可哀想な事。
【迂闊】うかつ
注意が足りず、ぼんやりしていること。物事の事情にうといこと。
【今生】こんじょう
この世。この世に生きている間。生涯。
【奉行所】ぶぎょうしょ
奉行が事務を執る役所。奉行は、行政に奉公する武家の役職。
【金十両】きんじゅうりょう
一両が十枚。この作品では一両は現在の8万円。寄って80万円。
【籠め置く】こ-め-お-く
閉じ込めておく。 隠しておく。詰め込んでおく。
【蝿】はえ
双翅 (そうし) 目イエバエ科および近縁の科の昆虫の総称。
【虻】あぶ
あぶ科の昆虫。はえよりも大きく、雌は人・牛馬などの血を吸う。
【女郎】じょろう
遊郭で遊客と枕をともにした女。 花魁や遊女、娼妓など階級がある。
【仇】あだ
かたき。恨み。物事にまつわる因縁
【遣り手】や-り-て
楼閣で客を捌く役職名。またはその人。多くは年季明けの年増遊女。
年を食っているので遣り手婆と言われる事も。
【心を遣る】こころ-を-や-る
心をそちらに送る、行かせる。多くは惚れる、恋すること。
【昼見世】ひるみせ
楼閣の昼の営業時間。若山遊郭では未刻より申二刻まで。
【夜見世】よるみせ
楼閣の夜の営業時間。戌刻より開始。
【お歯黒溝】お-はぐろどぶ
女郎足抜け防止の為に遊郭の周囲をぐるりと囲った堀。
対して深くはないが、越えるのは困難を極めた。
【精気】せいき
ものの大本となる働き。生きる力。
【蓮華】れんげ
蓮科の植物。華屋の女郎の名前。
【賭博場】とばくば
賭博を行う場所のこと。賭場(とば)とも。
【座敷牢】ざしきろう
厳重に仕切って人をとじこめる座敷。華屋の奥の方にある一室。
【棄てる】す-てる
不要になって見放す。いらない、または価値がないものとして投げ出す。
【別嬪】べっぴん
美人。主に女性に使うが稀に女性の様に美しい男性にも使われる。
【廓一】くるわいち
遊郭の中で一番の。
【支那】しな
中国またはその一部の地域に対して用いられる地理的呼称。
【細腕】ほそうで
やせて細い腕。比喩的に、力が乏しいこと。
【長物】ながもの
長い物。この話では刀や槍などの武器や刃物を差す。
四葉以降
次回更新をお待ちください。